インデックス投資において、投信とETFそれぞれの違いはよく目にしますが、その違いがリターンにどこまで影響するのか?がイマイチ分からなかったので、簡単な計算をしてみました。

今回は、信託報酬と課税タイミングの違いが、結果にどう影響するか、に絞って検証しています。

インデックス投信とETFの違い

インデックス投信(非上場)とETF(上場投資信託)の主な違いは以下のようになります。

信託報酬の違いによる運用コストの差と、分配金を非課税で自動的に再投資できるかどうかが大きなポイントになります。

インデックス投信とETFの主な違い
メリット デメリット
インデックス投信
  • 少額から買付可能(定額積立も可能なものが多い)
  • 分配金を自動的に再投資できる
  • 分配金の再投資時に非課税
  • ETFと比較すると運用コストが高い
  • 売買のタイミングは1日1回
ETF
  • インデックス投信より運用コストが低い
  • 取引時間中ならいつでも売買可能
  • 基本的に口数での買付なので最低購入価格が高め
  • 分配金を自動的に再投資できない
  • 分配金の受け取り時に課税が発生
  • 売買手数料がかかる場合が多い

シミュレーションの前提

海外ETFだと、課税関係が複雑になってしまうので、まずは国内インデックスを想定して比較します。

積立条件

  • 積立投資額: 120,000円/年
  • 積立期間: 20年間
  • 配当利回り: 1.8%/年、値上がり率:3.0%/年
  • 税率: 20.315%

計算を簡単にするために、毎年一括で投資をする形で計算をし、年末に分配金が支払われる事にしています。

インデックス投信とETF

インデックス投信とETFの手数料等は以下のような前提にしています。

投資信託の信託報酬等を変えてみて、どれくらい開きがあるとETFの方がお得になるのか、を見てみたいと思います。

手数料
投資信託 ETF
買付手数料 0% 0.1%
信託報酬等(実質) ここを変えて比較 0.11%

シミュレーション結果

分配金の再投資については、ETFの分配金を全て再投資した場合と、分配金を一切再投資しない場合の2パターンを計算しています。

ETFの場合は、最低購入価格があるので、全てを再投資する、というのは現実的ではないのですが、信託報酬と課税タイミングの違いによる影響を確認するのが目的なので、そちらも計算に入れています。

ETFと投信の信託報酬の差による影響

ETFの信託報酬を固定したまま、インデックス投信の信託報酬を変えて、20年の積立→売却時点での利益額を比較してみました。

今回のケースでは、ETFの分配金を全部再投資した、という非現実的なパターンでも、信託報酬が0.2%くらいまではインデックス投信の方が有利です。

分配金の課税タイミングが先送りできる効果がここに出ています。ETFの分配金を一切再投資しない場合は、インデックス投信の場合では、信託報酬0.4%くらいと同等になっています。

TOPIX等の日本株インデックス投信の場合は、0.2%くらいが今は当たり前なので、ETFでやるメリットはほぼありません。手数料のわずかな差を抑えるよりも、課税を繰り延べる事の方が重要です。

信託報酬手数料の差による影響

トータルリターンの推移

インデックス投信の信託報酬が0.2%と、ETFの分配金再投資あり・なしについての推移です。

投信積立の場合に、最後の下落幅が大きいのは、一番大きな含み益を抱えているため、最後に譲渡益課税で一気に持って行かれているためです。

トータルリターンの推移

結論:積立投資する場合は投資信託

国内株式や国内債券を積立投資の対象にするなら、とにかく信託報酬が低い投信、で間違いなさそうです。

ETFと投資信託の手数料の差がかなり縮まっている今の時点においては、非課税で再投資を繰り返せる事の方が重要です。

ただし、海外資産クラスで、ETFと投資信託の間で、手数料の差がまだまだ大きいものについては検討の余地はありそうです。

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