現行NISAで非課税枠を、インデックス投資だけで全部使い切っている、というかなり資金力がある場合、「つみたてNISA」が始まった時にどうすればいいか?を考えてみます。他にも非課税枠はあり、あまり発生しないケースだとは思いますが、非課税枠の金額ではなく、非課税となる期間の重要性を考えるために、試算してみました。

つみたてNISAとは

つみたてNISAと現行NISAの違いや、現在の積立額が年間40万円を少しだけ超えそうな場合については、別の投稿「積立NISAにすると毎月の積立予定額があふれちゃうんですが」を参照して下さい。

今回は、毎月10万円を積立投資できる、というかなり資金的な余裕がある場合で試算をしてみます。目先の非課税枠を使い切るのが良いのか、長期的に非課税となる少ない枠を活用するのが良いのか、の勝負です。

積立投資額が現行NISAの上限120万円/年の人の選択肢

毎月インデックス投資で現行NISAの非課税枠を使い切っている場合、すなわち毎月10万円のインデックス投資を行っている場合、

  • 現行NISAが終了する2023年までは全額非課税になるように現行NISAで毎月10万円を積立投資。2024年から「つみたてNISA」に切り替えて、毎月約3.3万円を「つみたてNISA」、約6.7万円を課税口座で積立投資する。
  • 「つみたてNISA」が開始する2018年から「つみたてNISA」を活用。2018年からずっと、毎月約3.3万円を「つみたてNISA」、約6.7万円を課税口座で積立投資する。

のいずれかが選択肢となります。

※くどいようですが、iDeCo、ジュニアNISAなど他の非課税投資枠を使うのが先です。つみたてNISAと現行NISAを分かりやすく比較するため、オプションを限定しています。

比較のための条件

  • 運用利回り(年率):4.0%
  • 運用開始年:2018年
  • 投資期間:25年間
  • 積立投資額:10万円/月
  • 投資対象:インデックス型の投資信託(分配金なし。全て非課税で再投資)

として、先ほどの2パターンをそれぞれ計算してみます。

なお、つみたてNISAは25年後まで使えるように延長されている、と仮定してあります。(非課税期間20年間は変わらず)

また、2023年まで現行NISAのパターンでは、2023年が6年目になるので2018年の投資分を全額ロールオーバーします。(2023年は、新規投資額が全額課税口座での運用となりますが、ロールオーバーした方が利用出来る非課税枠が大きくなるためこのようにしています)

2023年まで現行NISAを続けた場合

現行NISAが終了する2023年まで現行NISAを使い、2024年から「つみたてNISA」に切り替えた場合の運用結果はこのようになります。運用益を非課税となる分と課税対象になる分で色分けしてあります。毎月10万円の積立運用を4%の利回りで25年間続ける事ができれば、5千万円を越えてきます。夢がありますね。

課税対象になってしまう分は売却時に約20%の課税が発生するので、25年後に売却しようとすると約340万円くらいが税金として持っていかれます。税金恐るべし。

現行NISA→つみたてNISAの場合の運用結果

最初からつみたてNISAを選んだ場合

2018年から「つみたてNISA」を選び、非課税枠からあふれる分を課税口座で運用した場合の運用結果はこちらになります。先ほどと比較して、課税対象になってしまう運用益が小さい事が分かります。25年後に売却しようとすると約280万円くらいの課税となり、先ほどと比較すると約60万円くらい税金がおさえられています。

最初からつみたてNISAを選択した場合の運用結果

2つのパターンの課税対象の運用益の比較

2つのパターンの差を分かりやすくするため、運用益のうちの課税対象となる部分だけを比較してみます。現行NISAを続けたケースでは、5年目にロールオーバーで非課税枠を使い切っているので、課税対象となる部分が急に増えてしまっています。持っている非課税投資枠を、金額的には目一杯使ったわけですが、結果としては良い方法ではありませんでした。

運用益のうちの課税対象部分の比較

つみたてNISAを使い続けたパターンでは、長期間にわたる運用益が非課税になるメリットが出ているわけですが、それ以上に課税口座で運用した分の税金の方が大きいので、つみたてNISAの非課税枠の大切さよりも、税金を抑えることの大切さの方が出ていますね。

インデックス投資なら「つみたてNISA」に全力でOK

結論としては、「つみたてNISA」の条件に合致するようなインデックス投信を使った長期投資を考えているなら、「つみたてNISA」に全力でOKです。もちろん、他の非課税枠を有効に使った上での話ですが、現行NISAを継続する理由は特に見当たりません。年配の方で運用予定期間が短い場合や、インデックス以外の運用を考えている場合に、現行NISAは選択肢になりそうです。

※全て個人的に調べた情報であり、正確性・完全性について保証するものではありません。他の情報ソース等も参照の上で、全ての判断は自己責任でお願い致します。何らかのトラブルや損失・損害等発生した場合、一切の責任を負いかねます。

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