S&P500に連動する投資信託を積立してから、毎年度末に米国ETFにリレーする、というパターンで、リレー投資がどれだけの効果があるのか?本当に必要なのか?を考えます。課税口座だけを使って運用します。S&P500は日本国内の投資信託だと手数料が高いので差がかなりある場合、という事になります。簡単にするために、少し計算は粗くしています。

前提条件

  • 配当利回り: 2.2%/年、値上がり率:4.8%/年
  • 積立投資額: 30,000円/月
  • 積立期間: 20年間
  • 投資信託→ETFへのリレーサイクル: 毎年末に値上がり分もまとめて全額ETF購入(端数は出ない想定)
  • ETFの分配金: 年度末の残高で一括計算。それを投資信託の積立投資に回す(端数を少しでも複利効果を得るため)

税率

配当及び売却益にかかる税金はこちらの税率を適用。米国ETFの配当課税については、外国税額控除により全額取り戻せるとしてゼロにしています(実際にゼロになるかは人によります)。投資信託の場合は、取り戻せないので10%の課税が発生します。

現地(米国) 国内
売却益 0% 20.315%
配当 投資信託:10% / ETF:0% 投資信託:0% / ETF:20.315%

投資信託とETFの手数料

投資信託はi-mizuho米国株式インデックス、ETFはバンガードS&P500 ETF(VOO)を想定しています。投資信託の信託報酬等の実質コストには、モーニングスターの数値を利用しています(目論見書の信託報酬+監査報酬等を足したもののようです)。手数料はSBI証券を想定した数字をベースにしています。

投資信託 ETF
買付手数料 0%(ノーロード) 0.7%(約定+為替)
信託報酬等(実質) 0.54% 0.04%
信託財産留保額/売却手数料 0% 0.02%

シミュレーション結果

20年間運用してから、最後に売却した時点で評価しています。
結果としては、リレー投資の圧勝!その差は約57万円。信託報酬の差が大きいケースだったため、リレー投資のメリットとされる継続的なコストを抑える効果が見事に出ています。

総額(千円) 利益(千円) 利益率
リレー投資 13,168 5,968 82.9%
投資信託のみ 12,598 5,398 75.0%
570 570 7.9%

利益率の推移

最後の売却時に、投資信託のみの方が大きく下げているのは、途中で税金を細々払っているリレー投資よりも含み益が大きくなっており、一気に税金を持って行かれてしまうためです。

まとめ

  • 投資信託とETFで、手数料率に開きがある場合は、リレー投資はかなり有効な可能性あり
  • 分配金を再投資に回す手間さえかけられれば、最終的なリターンの差は大きい
  • ただし、信託報酬の大きな差が続けばこそ

今時点ではリレー投資は効果があるパターンと言えます。ただし、投資信託の手数料率はどんどん下がってきているので、この条件が20年続くとは考えにくいでしょう。おそらく、現実的にはリレー投資を行っても、将来はあまり大きな差はないという結果に落ち着くのではないかと思っています。
※あくまで個人的なシミュレーションによるものです。投資判断は全て自己責任でお願い致します。

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